桜が機を織り始めてしばらくたった日のこと。 「…琉」 「…なんだい?桜」 琉は起き上がることも辛くなっていた。 「いつか私がヒトじゃなくなっても、あなたは私を愛してくれますか…?」 桜の身体はボロボロだった。傷だらけの手、細くなってしまった身体。 琉は申し訳なく思っていた。自分が病に倒れなければ桜をこんな目に遭わせることはなかったのだから。 琉が答える前に桜は機織り機のある部屋に戻ってしまった。