大人のあなたに届かなくて。




教室へ戻ると、もう掃除の時間が始まっていた。


「麻衣?!目、腫れてるよ?大丈夫?さっきの時間も…」


どうしよう…何か言わなきゃ…


「えっとね、頭強く打っちゃって…(笑)それで痛すぎて涙が止まらなかったの」


「そっか…大丈夫?お大事にね。今日は麻衣の分も掃除しとくね!座ってて!」

「ごめん…ありがとう!」


「うん!」


「元気出して!家に帰ったらすぐプレゼント見てね!きっと元気になれるよ」


「うん。ありがとう!」


はぁ…どうしよう。もう百本先生と合わせる顔がない。


どうしよう…。あんなこと言っちゃった自分がバカだ。なんであんな一方的に…


謝りたいけど…祝いたくないってことは私のこと苦手とか嫌いってことだよね…?


きっとそうだ。嫌いなんだ。


アニメの病んでるキャラじゃん今。


でも、一方的に怒っちゃったのはこっちだし…。誤った方がいいよね。


よし。明日謝りに行こう。


そして掃除の時間、帰りの会が終わり、私は先生と目も合わすことなく家へ帰った。