桜には既に緑の葉が混じり
まだ少し冷たい風が、私の髪をなびかせた

いち早く自分のクラスを知ろうと
貼り出された表の前に群がる生徒をかき分け
なんとか前に進む


ようやく貼り紙の前に辿り着き、見落としが無いように丁寧に見ていく


そして、ある名前に目が止まる

“杉田 美冬”

私の名前だ


クラスメイトを確かめる


「(うわ、中学最後の年なのに仲良い人
居ないじゃん)」


と、思うがこの学年に仲良い人なんて居なかったなと思い出した

私は中学に入ってからやっている、吹奏楽部にのめり込み過ぎて”親友”と呼べるようなひとは居なかった
何しろ、私はアニメヲタクだ
友人が少ないのも無理はない

はぁ、と少しため息をつき私のクラス3ー1に
向かう