Deal×Love

「椿、こっち見てよ」

優しいトーンが耳を擽る。

そうお願いされて、ゆっくり海さんへと顔を向ける。

吸い込まれそうなくらいの漆黒色の瞳が私を見てる。


「可愛いね、椿」

優しい顔に、その言葉に、益々熱くなる。

身体は熱くなっていない部分なんて一切無い。
全部が熱い。

すると海さんの顔が私に近付いてきた。

海さんは何をしようとしているの?

私は身動きすら取れない。

海さんの香りが近付く。

私は目を開けたまま。

私の目の前で整った口がクスリと上がると、私の横へと動いていく。

すぐに頬には毎朝もらう甘い感触。

頬にキスを頂いた。

頭がクラクラして、目眩がする……。