Deal×Love

「最近、何かあったの?いつにも増してボケッとしてる」

「きゃあっ!」


車から降りると突然目の前に海さんの端正な顔のドアップ。
横から私を間近で覗き込んでいる。
お互いの顔の距離、二十センチ程。

私は驚いて、後ろに上半身を後ろに反らした。
だが離せた距離は五センチ程。
手を掴まれているから。
相変わらず至近距離のままで、私の心臓はバクバク煩い音を立てている。


「悩みでもあるの?」

海さんにそう訊かれて私はバッと横に視線を外す。

「な、無いですっ!」

私は咄嗟に嘘をついた。

だって海さんには言えるわけない。
弟さんを振って、罪悪感を感じてますなんて。