Deal×Love

『そんなの、今から海さんの寝室に行って押し倒せ。若さと勢いで行け』

この二日間で起こったことを話すと、アリサはサラリと言った。

「無理っ!手に触るだけでも死にそうなのに!」

『一緒に住んでるなんて最高の特典を利用しなさいよー。私なら洸が隣の部屋に居たら、絶対に押し倒すのに』

なんて行動派な女なんだ、アリサ様。

「私には無理!」

『私は触って欲しいって思うのに椿は思わないの?』

「ドキドキしすぎて分かんない!」

『アハハ!椿ちゃんはウブなのねー。でもそこが椿のイイところだけどね』

「海さんにも同じようなこと言われた」

『おぉ!それは少しは脈ありなんじゃない!?』

「え?そうなのかな?」

『押し倒せなくても、その調子で押し倒してもらえば良いのよー!前見せてあげた動画みたいにがんば!』

「ぶふっ!!!」

押し倒されるってそうか!
あんな恥ずかしい行為をするってことなのか!

『大人な海さんは椿に合わせて引っ張ってってくれそうだしね。押し倒されるようにファイトー!』

私にはキスすら無理だと思う……。