Deal×Love

「なんか分かるな。椿って純情だから奪いたくなるんだろうな」

そう言うと、海さんの顔がゆっくり私に近付いて来た。


ホントにするの……?


ドキバクドキバクドキバクドキバクドキバクっ!


心臓が尋常じゃないほど動いていて、全力疾走した時みたいに痛くなってきた。

身体は全身の血が沸騰してるみたいに熱い。

そんな私に構うことなく、顔を傾いて近付いてくる海さんの形の良い唇。

このままだと、本当にキスされる。

私は逃げたい?

海さんのことは好き。

でも分からない。

動悸が激しすぎて、どうして良いか分からない!


私は限界を感じて、ぎゅうっと目を瞑った。