Deal×Love

が、


「海さん、おまたせしましたーーーーっ!?」

ドジな私はキッチンに走って戻って来たところで躓いてしまう。

身体は前へと倒れていく。
海さんの方へと。

ノートとシャーペンを持っていて、手は塞がっている。
海さんは料理の準備をしていたようで、今私の方へと目を向けて私のことに気付いた状態。


「きゃあ!」
「うわっ!」


ドシン!と少し重めの音が聞こえたのと同時に感じたのは先程の温もり。

驚いて目を開くと目の前には端正すぎる顔の海さん。


「大丈夫?」

私を見つめる瞳までは十センチ程の超至近距離。