Deal×Love

「すいません!」

私は未だにテンパって意味不明なことを口走りながらソファーの端にしがみつく。

すると海さんが脚を組んで座っていたのに、何故か脚をほどいた。

そして腰を少し上げると、ジリジリと私の方に近付いてくる。
口の端を片方上げながら。

え?と私は固まってしまう。

だって端だから逃げ場は無いし、海さんは近寄ってくるし、どうしよう!


その時、フッと突然辺りは真っ暗に。


「上映時間か、残念」

つまらなそうな海さんの声。

どうやら映画が始まるらしい。

助かっ――――


『トスッ』


――ってない!