「私、海さんを好きになってしまいました」


さっき気付いたばかりの彼への気持ち。

言葉に出しただけで胸の奥から何か熱いものが溢れ出してきて、涙が出てきそうになる。


驚いた顔で海さんが私を見てる。
横に居る洸君の視線も感じる。


「分かってます。この契約結婚の意味」


ちゃんと分かってる。
貴方の心が彼女にあることも。


「でも好きになっちゃったんです」


でも私の気持ちを知っていて欲しいって思った。

アリサの気持ちが分かった気がした。


彼は他の人を見ているけれど好きになっちゃったんだから、仕方ないって。


それでも私の気持ちには気付いててって。