「蓮は、優秀な怪盗になれそうだね。」

「え?」

「だっていつも、私の涙や寂しい気持ちを見事に盗んでいくんだもの。」

「ま、俺が盗みを働くのは、沙希限定だけどな。」

そう言って、悪戯っ子みたいに笑う。

「…ッ!」