———————グラリ。

「ッーーーー!?」

青空と地面がひっくり返るような

感覚に陥った。

私の名前を呼び続けて

心配そうに私の顔を覗き込む

或君が遠のいて。

遠のいていく意識の中で

或君の声が 頭の中をこだましていた。



***






「...........ん......??」

意識が浮上するような感覚と共に、

鼻にツンとした香りがきた。

目を開ければ、真っ白な天井。

「あ、目が覚めた?」

そう言ってこっちを見る

保健室の先生。

「あの、ここは...??」

「ここはホテルの医務室よ

大丈夫?」

医務室、か.....

「あの、私、なんでここに...??」

「あら 覚えてないの?

あなた、レクリエーションの時に

倒れたのよ?」

「あ......」

思い出した...

私、倒れたんだ......

実羽と花凛、或君達に

迷惑かけちゃったなぁ...

あとで謝っとかなきゃ....

慌てて起きて、立ち上がると

ぐらりとまた足元がふらついた。

「あ、まだ安静にしとかなきゃだめよ?」

うぅ....

なにもできない...