「7月23日って、一週間後じゃないですかっ!?」


「あぁ、そうだな」


「えっ!大事な誕生日ですよ!あと、1週間かぁ…絶対に、プレゼント渡しますね!」


「いや…プレゼントは、別にいらないよ。祝ってくれるだけで嬉しい」


未来は、携帯を取り出すと誰かに電話を掛け始める。

「もしもし?美咲ちゃん?今月の23日って予定空いてるかな?…うん、実は、その日…先輩の誕生日で、一緒に…えっ!そっかぁ…」


「先輩…、お祝いパーティー私ひとりだけじゃ、楽しくないですよね?」



………今更だけど、未来って世の中で言う天然ってやつだよな。


「最初から、誰かに祝ってもらおーなんて、思ってなかったし…俺は、未来が祝ってくれるだけで、充分嬉しい」