「じゃあ、背筋伸ばして」

私は、少しでも記録が伸びるように、首もめいいっぱい伸ばす。

するとお兄ちゃんは、少し微笑みながら私の頭をぽんぽん優しく叩く。

「チカラ入り過ぎ…ふっ、かわいいなぁ」

「…また、子供扱いしてくる」


私は、思わず口にしてしまう。


「だって未来は、まだ16歳だろ。俺からしたら、まだ子供だよ」


「子供なの?結婚も、出来ちゃうんだよ?」


私は、何故か意地を張って返す。


「だめだ。俺が困るんだよ、未来が子供でいてくれなきゃ」

そう言って、また優しく笑う。


お兄ちゃんって、本当に分かんない…。


結局、私の恋は、叶わないんだね。

相手にもしてもらえないや…