「未来ちゃん、お前に話したいことがあるみたいだぞ、内容は知らないけど」
話したいこと……?
いや、まさか……
そんなはず……
けど、このタイミングで?
俺に会って話したいことって……。
期待しちゃいけない。俺なんかが期待なんてしちゃいけないんだ。そう思いつつも自然と浮き出したっちゃう心があって……。
だって、未来の片思いの相手が俺だったらって妄想では何回も何回も考えてたんだぜ?
あぁ、まじキモ俺。
けど、妄想して願っちゃうくらい未来が好きなんだよ。
俺は、浮かれた脳内を抑えて、健斗に力強く返事をする。
「分かった。必ず行くよ。」
必ず…
「おう!じゃあ、またな!俺は、令を応援してる。3年分も!!」
あれから3年…。ずっとずっと未来が好きだった。
「…健人、ありがとう……本当に」
俺、伝えていいんかな?
3年分も溜めてた未来への気持ち。

