「せっ…うわっ!」
ドサっと転けた音が聞こえ、思わず足を止める。
くっ…、後ろを振り返って大丈夫なのか確認したい…
いや、今すぐ側に寄り添って、手当して存分に心配してぇ…
思わず、握りしめていた拳に力が入ると前を歩いていたお爺様が声を放つ
「動揺が見える…まさか本当は、あの少女と面識があるのか?」
「…いえ…、転ばれたようなので大丈夫か心配で」
「ほう、お前は、そんな優しい奴だったかのう…」
「変わったんですよ、この2年間で」
お爺様の言葉に返事しながらも、後ろの方で遠ざかる未来の足音に唇を噛み締める

