溺愛とはなんでしょう?



最後に、呼んだ言葉も全く届かない


「せっ…うわっ!」


急な段差に躓き、地面に倒れる。


………痛い


でも、身体より違う所がズキズキと痛む。



「あらっ!!大変…貴女…大丈夫?」



「だ、大丈夫です…失礼、しました」



痛めた右足を庇うように立ち上がると、少しずつ門の出口へと歩き出す。


ねぇ、先輩…わたしのこと嫌いになったんですか?


なら、嫌いなら嫌いって言ってもらった方が良いです。



わたしのことを知らないって無視されるより、ずっと良いですから…。