私は、じーっと先輩を見つめる。 きっと、先輩なら優しく笑いかけてくれるはず… 俯いていた先輩の顔が上がり目が合うと、あからさまに目を逸らされる え…わたし、の勘違い? 他人の空似かな? 「せ、先輩…、ですよね?」 声をかけても、私を無視してスタスタと歩き続ける先輩は、まるで別人みたいに冷たい目をしている。