俺は、今までの虚無感を埋めるように健人と遊びまくった。 最初は、初めてのことに心を動かされた けど、次第に虚無感は、以前より増えていっていた… あぁ、俺は、欲しいと思うものや好きという感情など持ち合わせていないんだ、と思った。 あの日、未来に出会うまでは。 「佐藤さん…、俺、好きな人がいるんです。」 俺の言葉に、更に眉間にシワを寄せる佐藤さん。 そりゃ、そうだ。 俺には、会長が決めた許嫁が存在する。