ほんと、昔から調子良い奴…。 それから、中学を卒業すると同時に 俺は、山北財閥現会長であるお爺様へ最初で最後のお願いを申し出た。 「高校生活の三年間だけ…自由を頂きたいです。ここ(実家)を離れて」 長い沈黙が重い空気を、更に重くする。 「………三年間が終われば、必ず戻って来なさい…」 俺は、手に入れた。 かりそめの自由を… 「ありがとうございます」