え?なに?
「稀唯ーあのね、瑠衣は、何でも完璧にこなすけど、唯一出来ないことがあるんだよ。」
いたずらっ子のような笑顔で私に聞いてくる。
苦手なこと?るいくんが?
え?全く予想できない!
「ふふっそれはねー
楽器が破壊的、そして壊滅的にできないこと!」
楽器ができない?
「あ!もちろんテストとかはいいんだけど、実技だよ実技。」
「おい。余計なこと言うな。」
少し照れたような顔で裕翔君を睨む瑠衣君。
「いいじゃーん。それでね、こいつ御曹司じゃん?だから英才教育を幼い頃から受けてきたわけ。その教育の中にピアノとバイオリンもあった。けど、何回練習しても、全く出来なくて、親も諦める程だったんだ。」
「おい!いい加減にしろよ!」
瑠衣君が焦ってる!
「稀唯にかっこ悪いの知られたくなかったのに……」

