急いで図書室に向かうと、稀唯が1人で勉強していた。

「悪い。遅くなった。」

時計を見ると約束の時間を30分過ぎていた。

追いかけられてたことを言うと、

『大丈夫?』と俺の心配をしてくれた。

巻くのが大変だっただけだと言ったら、

『カッコいいのも大変なんだね。』

とか言ってる。稀唯も俺と同じくらい人気のくせに。無自覚過ぎて心配するレベル…

ついついため息がでた。

そしたら稀唯はまたアホなことを言い出した。

「る、瑠衣君!そんなに疲れてるなら今日はお勉強やめよ!」

コイツ、ため息を疲れたからだと思ってんの?

「は?いやいや。女子に追いかけられたくらいで疲れねーよ。」

見くびんなよw

「ならいいんだけど。ありがと!
無理はしないでね!」

いやまって、その笑顔やばいんだけど。

しかも勉強に“お”をつけるとか可愛すぎ。

そうして俺達は勉強を始めた。

稀唯はバカだけど、意外と物分りが良く、スムーズに進んだ。

ほかの教科も教えて欲しいと稀唯が言ったからもちろんOKした。

また稀唯と勉強するのが楽しみだな。