その男の子はとっても優しそうな瞳で私を見た。

そして見蕩れるほどかっこよかった。

自分と同じくらいか少し上位の年齢だろうけど、すごく大人っぽくみえる。

『名前はなんて言うの?』

『きーちゃんのこと?』

その頃の私は家族にも友達にも、
《きーちゃん》と呼ばれていたから自分のことをきーちゃんと呼んでいた。

『きーちゃんっていうの?かわいいね!
じゃーあ、きーちゃんが笑顔になるように僕からプレゼント!』

『ぷれぜんと?』

『うん。はい!これどーぞ!』

そう言って男の子がくれたのはカラフルなマカロンだった。

『かわいい…』

『でしょ?マカロンって名前のお菓子だよ。甘くておいしーよ!』


『ほんとだ!見た目も可愛くて甘くて美味しいなんて、まかろんは最強だね!』