移動教室の時だった。 柚月と2人で、前の時間の先生のギャグに笑いながら歩いてた。 そんな時、目の前から先輩が向かってきた。 (…あっ!先輩だ…。) 先輩は、友達とじゃれ合いながら歩いてた。 私の一足遅く、優月も気がついた。 「星莉、あれ、例の先輩じゃない?」 そう、彼は“例”の先輩。 (…気づいてくれないかな?) しかし、自分の願いとは裏腹に、通り過ぎてしまった。