「好きな女に告白されて嬉しくねぇわけねぇだろ」










と、耳元で甘く囁かれ、


キャパ越えしてしまった私は、ただただ口をパクパクと開閉させるのがやっとで、


……………………え?





…………………………好きな、女、?








「卒業するまでは手ぇ出す気、なかった」




『っ、』





「卒業おめでとう、……テスト、上位だったし。大学も無事受かった訳だが、



ご褒美、お前が今、欲しいもんは…………何?」









と、いつも以上に優しい声と瞳、


きっと…………届かない、と思ってた









頭では『教師と生徒』って分かってるのに、会うたびに、……まりもを知るたびに、



好きって気持ちは止まらなかった、


この恋は…………今日で終わりにしよう。って何度も言い聞かせてたのに、










(……………………狡いよ、)


あっと言う間に、その決意を奪われた、





『わ、……たし、………………まりもが好き、まりもが……ほし、』



気付けば、ポロポロと泣いていた。
これじゃ……ほんとの子供と変わらない




それでも、私を包む手は優しくて、

抱き締めながら私の頭を2度、撫でてくれる。





「――――――――よく出来ました」