「ねぇねぇ和香?」

今は休み時間。いつも私のそばにいてくれる理依奈は本当にかわいい。
かわいい子ってさ嫌味言いたくなるような子いるじゃん?そんなんじゃないのが理依奈。
嫌味言われてるとこなんて本当に見たことない。
それはたぶん理依奈が心の底から優しい子だからだと思う。

「ん?なにー?」

「あのさ、今週末ってバスケ部休みかな?」

「うん!まだ5月だし1年生は休みだよ!」

「あ、あのねもうすぐで1ヶ月なの。だから優弥と遊ぼうかなって…。」

理依奈は高校入ってすぐに優弥に告白されたの!っていっても告白を押したのは私と空なんだけどね〜。理依奈も最初は悩んでたけど、この様子じゃよかったのかなって思う。
だって今の理依奈めちゃくちゃかわいいもん!

「うん!!いいと思う!!」

「ほんと?でもね、2人っきりはやっぱり恥ずかしくて…。和香と空くんも一緒に行ってもらえないかな?」

「わかった!全然お安い御用!空には後で言っとくよ!」

「ありがとう!よかったぁ。2人じゃ何したらいいかとか分かんないし。不安で。」

「うんうん!一緒に遊ぼう!」

こんな風にかわいい理依奈はね結構もてるの。優弥と付き合ってても告白されることもあって。まぁ、そのたびにちゃんと断ってるんだけど優弥はかなりショックみたい。
この前もずーっと落ち込んでたしね!毎回あれだからそろそろみんな笑ってすましてるの。

「和香ー。」

理依奈と話してる時に声がして振り向くと。

「空!」

私の愛しい空がいた。ここまで言ったら気持ち悪い?でも仕方ないの。だって大好きなんだもん。私はずーっと空が好きだった。でも幼馴染だったし空は私の気持ちなんて全然知らないと思ってたからなかなか言えなくて。
でもね中学2年生の4月に告白してくれた。
空もずっと好きだったんだって。
そのときはあんまり嬉しすぎてにやけるとかじゃなくて号泣して空を困らせたなぁ〜。

「…和香?話聞いてる?」

「へっ?…ごめん!なんだったっけ?」

「ちゃんと話聞けよな。今日のお昼男バス集められてるから飯は理依奈と食ってて。」

「はーい。わかったー!」

「ん、じゃあな。」

「ばいばーい!」

周りから見たらね空は相当ツンツンしてるみたい。でも、私は分かってる。あれが空にとっては当たり前で意外と照れてることもあるって。

「相変わらずマメだね?空くんは。」

「うん!私とは大違いなとこだよねー」

空。私はそんな空が世界で1番大好きなの。
ずっととなりにいてよね。