「…落ち着いた?」


「ん、ごめん。」


「ううんっ!空が落ち着いたならそれで良し!私は満足でーすっ!」


そういって和香は笑ってくれた。
その和香の笑顔が俺は世界で1番大好きだ。


「…。でもさ空、どうしたの?聞いていいことか分からないと思ったけどやっぱり聞きたいよ?空の今の気持ち。」


その真剣な眼差しに俺は一瞬ほんとうのことを言おうかと考えた。

だけど…


「おれ夏休みずっと入院なんだってよ!あんまりにも酷じゃね?!残りの夏休み、入院の上に課題は山ほど!」


「…それだけ?」


「おう!ってそれだけって言うなよ?こんな長い入院誰だって嫌になるだろ?」


「そうだけど!でもそれで空泣いてたの?嘘…ついてないよね?」


その顔があまりにも真剣で俺は和香の顔が見れなくなってた。
でも本当のことは言わない。


「嘘とかつくか!俺だって家から離れて夏休み入院とか言われたら泣きたくもなるんだよっ。」


一瞬和香は疑ったと思う。だけど、すぐに


「ん!そっか!ならよかった!そんなに離れてるのが嫌なのかぁ!空くんはまだまだお子ちゃまだねー?」


そう言って俺の大好きな笑顔を見せてくれたんだ。


「お子ちゃまとはなんだ。和香には言われたくないな。」


「本当のことを言ったまででーす!」


和香の笑顔を見て俺は思ったよ。
やっぱり俺は和香と一緒にいたいんだ。