ガラガラッ

「あ!おばさん!」


「空くん、先程目を覚ましたので先生呼んできますね。」


「和香ちゃん、看護師さん、ありがとうございます。空、大丈夫?」


「もう、全然平気!倒れた時はびっくりしたけどな。」


「ほんとだよ!空いきなりバタンッていくんだもん!本当に心配した…。」


「…和香。ごめんな?もう大丈夫だから。」


「和香ちゃん?もう今日は帰りなさい?1日いてくれてありがとう。母さんが荷物取りに行くからついでに送ってもらうといい。」


「…はい!じゃあ今日は帰ります!空!またね!」


「ん、ありがとな。」


「じゃあいきましょうか。」


「はい!」


和香は気づいてたのかな。母さんの目が赤かったこと。父さんの声が少しだけ震えてたこと。


「父さん。何の話だったの…?」


俺は少しだけ。ほんの少しだけ怖かった。