「そーらーー!早くしないとおいてくよ!!」

「ちょっと待ってよ和香。朝から騒々しいしうるさい。」

「なによ!じゃあおいてくよーっだ!」

「待ってって!いってきまーす!和香!走り過ぎ!」

「じゃあはやく!」


朝からこんなに元気が良いのは大平和香。今年の春から高校1年生になる。動くのがとっても大好きでバスケ部に入ってる。

それからこの和香に振り回されてる俺は幼馴染の町谷空。同じ高校1年生で和香とは生まれてからずっと一緒。和香の影響で僕もバスケ部に入ってる。

ちなみにね。俺らは中学2年生から付き合っててもうすぐ2年になる。


「ねぇねぇ空?今日夜勉強教えて?」

「いいけど珍しいね。和香が勉強なんて。」

「今年は勉強もがんばるって決めたのっ。だから教えてね!夜ご飯食べたら行くから!」

「はいはい。わかったから。」

「ありがとー!空大好き!!」

「わっ!待って、わかったから離れて!ここ公共の場だよ?!」

「えー。いいじゃん別に…」


さすがにさいくらなんでも外では俺はデレデレしません。
和香は…。うん、見ての通り。どこでもこんな感じだけどね。


「おはよー!相変わらず朝からベタベタしてんね〜。」

「理依奈!おはよー!あ、優弥もおはよー。」

「おい。なんだよその理依奈と俺に対してのテンションの差!」

「だって昨日理依奈に電話かけたら出なくてそしたら優弥と電話してるから出れないってメッセージ来たんだもん。」

「待って。俺は理依奈と電話してて怒られてるわけ?どーにかしてよこのワガママな彼女をさーー。」

「ま、しょーがないんじゃない?こいつのワガママは前からだからなおらねーよー。」

「空は和香に甘すぎんだよ!」

「もう!優弥うるさい!ごめんね、和香。今度から電話きってでもでる!」

「理依奈ありがとーーー!優弥のばーかっ!」

「嘘だろ?空!助けて!」

「はぁ。和香?優弥もね理依奈と喋りたいわけ。和香も俺が電話してるときに優弥と電話するから切るって言ったら嫌でしょ??」

「やだ。」

「はい。じゃあそろそろ理依奈離れしなさい!」

「…はーい。」

キーンコーンカーンコーン

「和香!教室行くよ?たくさん喋ってあげるから、元気だしなって!」

「理依奈ー!やっぱり大好きー!」

クラスは理依奈と和香が2組で俺と優弥は3組

クラスは違ったんだけどそれぞれ仲良くなってたまたま付き合ってたどうしって感じかな。
理依奈と優弥は高校からの友達で、この前付き合ったばっか。
江野口理依奈は吹奏楽部。クラリネットってのを吹いてるらしい。
斉川優弥は俺と同じバスケ部。その繋がりで仲良くなった。
2人はほんとにいい奴だしいつも4人で遊んでばっか。
なにより和香は理依奈になつきすぎてあんな感じ。