太陽に照らされて〜キミと掴んだ光〜

横顔を眺めていると、美緒が『なんだい?』という感じで振り向く。

「いや?なんでもない」

「ふうん」

外しかけていた視線を彼女に戻すと、目が合った。

ひと呼吸置いて、綺麗な瞳だという思いが、追いついた。


ーキスしたい。


そう浮かんだ。

そしてそれは、共有された。

星が惹かれ合うように、ごく自然に。

俺と美緒は、そっと唇を合わせた。

終えて、流れのまま、彼女を抱きしめた。


しゅんと、湿った音がした。

「今日、楽しかったね」

彼女が涙声で言う。

その声は弱々しいけど、でも確かに、俺の耳元で、きちんと聞こえる。

「ああ、楽しかった」

心からそう思う。

君といると、あっという間に時間が過ぎていくんだ。




太陽が、西へ西へと傾いていく。

俺たちはそれに照らされながら、それからしばらく、そうしていた。