次の日、彼女は学校を休んだ。
滅多に無い事だから、クラスのみんなが心配した。

夕方の部活を終え、母の見舞いの為に、俺は病院を訪れた。

俺にはもうすぐ、妹が産まれる。
高校生に妹が産まれるって、とんでもない高齢出産だと思うかもしれないが、母は17歳の時に俺を産んでいる。
現在33歳だから、決して高齢出産ではない。

予定日が近づいた母は入院し、俺は毎日顔を出している。

「じゃあ、俺、帰るわ」
「ん、ありがとう。拓海」
「ああ、また明日」

俺は病室を出た。