太陽さんの部屋に上がるとまるで別世界。
頼や凛の部屋とは違う、男の臭いのある部屋。
妙に緊張して小さく深呼吸。
「 広~!綺麗、塵すらなさそう 」
「 そんな事はないよ、俺も程々雑だからね 」
「 またぁ 雑だなんてまさか 」
「 雑だよ、男なんてそんなもんだから彼女に甘えて家に呼ぶ口実にしたりね、あると思うよ 」
へぇ そうなんだ~
彼女か、確かにね… 彼女がいれば部屋に呼ぶ口実なんていくらでもある。
男の部屋が綺麗すぎるのも困るな、自分の部屋に呼べなくなるし、私なら特に。
その点、凛が彼氏になれば何も気にせず今のままでいいわけだ。
でもいいのかな、それで……
互いの部屋も、パンツのある引き出しまでどこかわかってるのに新鮮なドキドキってないけど。
「 羽奈ちゃん何食べたい?一応材料はあるから何でも言って 」
「 何でも? 何でもいいんですか…… 」
って言われても… あ、そうだ!
「 オムライスが食べたいです 」
「 え、オムライス?それでいいの?」
「 はい、お願いします!」
「 じゃあせっかくだから、おいで 」
え?
おいでって… 私ですか!



