雨で濡れた服のまま部屋へ上り凛がいきなり脱ぎ出すのを見て慌てて視線を外し背を向けた。
そのまま浴室へ行きタオルを取って部屋へ戻ろうとするが私は動けずいた。
凛が浴室前にいたから。
「 凛…… あ、これ使って 」
なんだろ、なんか…… 目を合わせられない。
凛の裸なんて嫌ってほど見てるのに、なんで恥ずかしがってんの私は!
「 羽奈…… 俺をガキ扱いするな 」
「 え、別にしてないと思…う、よ…… 」
何、何何何っ!?
ジリジリとたかだが二歩しかない距離感を詰めてくる凛に私は下がろうとして凛に肩を掴まれ引寄せられて……
「 凛…?」
「 怖かったよ、知らない奴が羽奈に触ろうとしてて、マジでビビった、羽奈を傷つけられたら俺… 死ぬ 」
凛…… 何言ってるの?
「 一人暮らしなんかするから、羽奈が悪いんだからなっ 」
「 え、怒ってんの?なんで凛っ…、んっ……」
凛が悲しげな顔のまま私にキスを。
当たり前に頭が真っ白で…… パニックなんてならなくて、とにかく思考回路がゼロだった。
凛、私にキスしてる?



