生意気オオカミの虜


我ながらうまく出来たオムライスを食べていると、インターホンが鳴った。

見てみれば頼だ。



「 凛、頼来たよ 」


お迎えかな?



「 羽奈、凛どう?」

「 大丈夫、生意気なだけ 」

「 じゃ大丈夫だな 」


「 おい、頼兄、羽奈!」



あ、ムカついてる。

可愛いな~

あのムッとする顔、好きなんだよね。



「 お、オムライスじゃん!俺のない?」

「 頼兄は帰れ 」

「 お前も帰るんだよ 」



やっぱお迎え。



凛は私の部屋に泊まるつもりだったようで頼に怒ってる。

頼は優しい。

でも、厳しい。


甘えを許すときと許さない時とある。



「 羽奈、凛の事ありがとな 」

「 いいよ 」

「 羽奈、俺…… 」

「 凛、ゆっくり休んで。またおいでよ 」



ぷー、と膨れっ面な凛。

その頬を指でツンッと潰す。

そして笑って、これが私たち3人。



「 あ、待て電話だ 」



頼が電話で話してる間に凛がコンビニで買ったお菓子などを袋に入れる。

そして、頼は電話を終えて言った。



「 わーり、バイト人足んなくて行かないと 」

「 えー!!」

「 羽奈すまん、凛頼むわ 」

「 頼~ もう…… 」



凛を見れば平然としている。

でも頼が部屋を出て行くと抱きついてきた。



「 羽奈、足痛いからズボン脱がせて 」

「 はあ!?」



なんでズボン!

なんで私がっ

なんでこうなるのー!!



結局、凛は私の部屋にお泊まりとなった。