生意気オオカミの虜


帰ってから私にベッタリな凛。

まるで、くっついて離れない磁石。



「 凛~ 離れてよ、何にも出来ない!」



トイレ行きたいっ

ちょっと大の方を……



「 羽奈さぁ 藤谷をどう思った?」

「 え、病院にいた藤谷さん?可愛いと思ったよ 」

「 じゃなくて。俺の彼女とか言って、それ聞いてどう思った?」

「 それは~ 良かったなぁと 」



なんて嘘。

彼女いるのに私にキスしたのがムカついた。



「 妬いた?」

「 え、妬く?なんで?」



んー、トイレ~

お腹の中でノックされてるよ~



「 羽奈、俺の事好きじゃないの?」

「 凛…… ちょっとごめんっ 」

「 羽奈!」



凛から無理やり離れてトイレへダッシュ。

女とはお腹の具合には勝てないの。

我慢したらダメな生き物よ。



は~…… スッキリ。

体重減ったな、1キロ。

痩せた気分だー!



気分スッキリ晴れやかにトイレから出ると、分かりやすく拗ねてる凛の背中がある。



「 凛、お腹痛かったのごめん 」

「 除菌スプレーはどこだ!」

「 ちょっと!!」



何よ、トイレくらいで怒る?

ちっさい男だな~