沙亜夜side


蒼空斗が話してくれた過去は辛く悲しいものだった。

私は体験してない。だから同情なんて…できるわけない


私がただ一つ言えるのは…


沙亜夜「蒼空斗…もう泣いていいよ…?

私いなくならないから…

蒼空斗のこと大切だから…

もう我慢しなくていいよ…?」


きっと、蒼空斗のことだから……まだ我慢してるから…


私がそう言うと、蒼空斗の瞳から涙が出た。

ああ、やっと……やっと蒼空斗の感情が見えた…

蒼空斗「同情…されるかと思った…

俺を…軽蔑するかと思った…

また一人になるかと思った…怖…かった……」

涙を流しながら必死に自分の気持ちを伝えてくれる

蒼空斗を見て私はゆっくり蒼空斗に寄り添って、

蒼空斗をゆっくり抱き締めた。

蒼空斗「…!!…沙亜夜…?」


沙亜夜「嫌だったら…離れて良いから…ね?

でも、覚えておいて?

蒼空斗は一人じゃないよ…?

私や、光龍の人達がいるから…

もう我慢しなくていいんだよ?」

それを境に蒼空斗はもっと泣き出した。

その間ずっと蒼空斗を抱き締める。



ねぇ、蒼空斗?一人じゃないから…もう大丈夫だから…

話してくれて…ありがとう…。
















ねえ、莉桜兄……私救えた?

蒼空斗の光りになれたかな…

莉桜兄……会いたいよ…



もう一度笑ってよ…





「沙亜夜なら大丈夫!」ってまた名前を呼んでよ…







莉桜兄…







少しだけ……












今から会いに行くね?