-… 「…いっ!おいっ!!」 気がつくと、強く肩を揺さぶられる自分がいた。 はっきりとしてくる意識の中で、日美は目の前にいる人物を見つめた。 おしゃれなジャケットに身を包んで、ホッとしたような表情を浮かべるのは、見ず知らずの男。 「大丈夫?こんな時間に何してんの?」 そう言って顔を覗き込んでくる彼のきれいな顔立ちに、日美は思わず頬を染めた。 「あの、アタシ…」 なぜ自分が彼に話しかけられてるのか分からない日美は、戸惑いながら口を開いた。