「大丈夫?」 ココアが満ちたマグカップを受け取りながら、日美は小さく頷いた。 -…うちの近くで、倒れてたから つい先ほど、自分が彼方の家に居る理由を聞いた日美は、呆然と座りこんでいた。 -…学校に、戻るつもりだった? 舞香に家まで送ってもらった記憶があるため、自然とその考えが浮かんでくる。 そう、ぼやけた記憶をほじくり返せば、玄関先で眠ってしまった気がしてくる。