「日美ちゃん!日美ちゃんっ!」 「…あ」 日美は、瞳に映った人物に息をのんだ。 -…ウソッ、またなのっ!? 知らず知らずのうちに、繁華街へ来ていた。 そして、日美の両肩をつかんだまま、安堵の表情を浮かべているのは…彼方。 「アタシ、また?」 「うん。ケガしてない?」 彼方の言葉にうなずくと、日美は寒さに身を震わせた。