12月だというのに、着ているのはTシャツとジーンズだけ。 靴につっこまれた素足は、寒さで感覚を失っていた。 -…家に、帰らなくちゃ そう思い、自宅へと続く道に歩き出す。 -…夢遊病、だな 確かに、家で眠っていた。 だが、気がつけばいつもここに来ている。 まるで、にぎやかな街で寂しさを塗りつぶすように。