暴走族の相談役は私

「起きたー!」

目の前には悠人が私の手を握っている。

「どーして。」

私は、さっきあったことを思い出す。

そーだ。私よく分からない声を聞いて倒れたんだ。

「急に倒れるからびっくりした。」

悠人は安心したのか握っている手を緩める。

「ありがとう。ここまで運んできてくれて」

悠人には迷惑かけっぱなしだな。

はぁぁぁぁ。

「冬華ちゃん、俺は大丈夫、」

悠人は何かに気づいたのか、そんな言葉を掛けてきてくれる。