教室に戻ると一斉にみんながこっちを向いた。 その目は睨んでいるようにみえて、最低だっていわれているようにみえて。 瀬那は教室にいなくて、瀬那もきっとこの空気に一人で耐えきれなくなって帰ったんだと思う。 わたしも今日は彩香のいる病院に少しでも早くいきたくて、かばんを手に取ると教室からでた。 「逃げるのかよ」 でる直前に男子がそういったけれど、そのままドアをしめた。