お母さんが想像したことが本当だったらどれだけいいんだろう。 でも、きっとそれはない。 あのときの冷めた目。 わたしのことをお前と呼ぶ航。 それが頭から離れないから。 「まあ、わからないけれど。でももう一度ちゃんと航くんと話してみたら?」 「・・うん」 わたしがうなずいたのを見るとお母さんは台所のほうに姿を消した。