かけがえのない人



そんなことを考えているとまわりがぞろぞろ立ち始めて廊下にでた。


「愛結、ぼーっとしてどうしたの?
体育館にいくから並ぶんだって」


美波にそういわれてわたしも慌てて席を立つ。


「ごめんごめん。ちょっとぼーっとしてて話きいてなかった」

「えー、川村先生の話きいてないなんてー」

そういって美波はぷくーっと頬をふくらませる。

そんなに先生のこと好きなんだなって思ったのと同時に、恋する女の子ってこんなかわいいんだなって思った。