ガラの悪そうなヤンキー3人が私の周りを取り囲んだ。
背筋が凍る気がした。
ど、どうしよう……。
これ、かつあげってやつじゃ。
「わ、私お金持ってません!」
「やだな、俺らそんな悪人面に見えるわけ?うっわ~、傷ついたわ~。」
「足痛そうだから手当てしてあげようと思っただけじゃんよ~。」
「とりあえず下の車の所まで連れていってあげる。」
「や、やめてくださいっ……。」
こ、怖いよ……。
がくがくして身体に力が入らない。
声も出ない。
どうしてこんな時に出ないの……。
やだよ、怖い……。
ぼろぼろ、涙が溢れだしてくる。
その姿を見てナンパ男たちは下卑た笑い声を上げる。
誰か、助けてっ。
男の人たちに腕を掴まれて立たされそうになる。
剣崎くんに掴まれた時と全然違う。
不快感で、吐いちゃいそう……。
助けて、お願い。
……助けて。
「……っ剣崎くん助けて!!」



