派手なオレンジ色の髪の毛。
耳には4つのピアス。
三白眼につりあがった目。
眉間には皺が寄っていてこっちを睨んでいる。


制服は着崩されていて。
ズボンは少し、腰パン気味。


そんな彼、剣崎狼くんは。
学校でも有名なヤンキーくんです。


私、もしかして殺される!?


剣崎くんの噂は悪いことしか聞かない。
先輩を病院送りにしたとか。
道端の猫に虐待したとか。
お店の商品をめちゃくちゃにしたとか。


目があったら命はない。
剣崎狼には近づいてはいけない。


そんな掟が出されるほど。
剣崎くんは危険な人だった。


ゆっくりと、剣崎くんの口が開かれる。
どうしよう、私……。
まだ、死にたくない!!
ぎゅっと、目を瞑って次の言葉を待っていると。


「俺と付き合ってくれ。」


どうしてこうなったんだろう。
私は、剣崎くんに告白されていた。


なんで私なんだろう。
お互い、お互いの事なにも知らないのに。