*** 「今日、付き合い始めた頃に似てて嬉しかったの。私は我儘だから美月君を・・・困らせてるんじゃないかって考えてた。」 初めてのデートはどんなだった? 緊張で胃がキリキリして、格好悪い姿しか見せていない僕を彼女は目に涙を浮かばせ、大きな口を開けて笑っていたっけ。 そんな僕に向かって幸せだと言ってくれた彼女の優しさに、僕はきっと甘えていたんだ。 「不安にばかりさせてごめん。」 もう二度と 君の手を振り払ったりしない ***