あれから時間は過ぎ、2年生になった。
波瑠とクラスは離れてしまったが他に仲のいい友達がいて安心した。
紅も違うクラスだ。
心のどこかで安心したような寂しいような気持ちが右往左往していた。

昼休みになり、仲のいいグループと恋バナをすることになった。
グループは真波合わせて6人だ。
グループの1人の穂乃香が真波に話をふってきた。
「真波は好きな人いないのー?」
真波は自分の今の気持ちを話した。
諦めがついたと思って別れたけど、気づいた時に考えているのは紅のこと。
紅を目で追ってしまっていること。
「これって好き、なのかな。」
まだ好きかもとは思うけど、その気持ちを認めたくないと思ってしまっている。
「いや、好きでしょ」
全員に言われた。
「やっぱり、好きなんだー。」
そう思うと好きって気持ちが大きくなったような気がする。
「応援してるよ!」
1回振られたのにまたチャンスってあるのかな、と思ったけど、そう言ってもらえるのが嬉しくて笑顔になってしまう。
「うん、頑張ってみる!」
その後も恋バナをしたらみんな好きな人がいて、みんなお互いを応援しようってすごく盛り上がった。

午後の授業はクラス活動で席替えをするらしい。
(別に仲がいい人が近くにいればいいな。)
席替えはくじ。
真波が引いたのは3番だ。
3番は窓側の前から3番目。
(意外といい席だな。)
その席に行くと斜め後ろに穂乃果の姿があった。