暗闇の中に放たれた光~完全版~

彼女からもらった年賀状の住所を見ながら

彼女がもともと住んでいた場所に向かう。

学校から結構遠く、見知らぬ場所だ。

地図がなかったら俺は迷っていただろう。

畑や田んぼが多く、この辺に家が一つ建つだけで

とても目立ってしまう。

だが、学校近辺のゴチャゴチャした人込みより

ここの方が空気はおいしい。

道路上に畑から出た土が散らばっているのを見ると

同じ県内とは思えないと感じてしまう。

そんなことを考えながら俺は彼女のもとへ着いた。