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貴方と、貴方の愛しい子が幸せに包まれる瞬間。

きっと少し前の自分なら見ることすら出来なかった光景かもしれない。


……でもね、今なら、微笑みながら見ることが出来る。



ツキリ、と小さく痛む胸があるのも確かだし。寂しいと思うけれど。


それ以上に幸せになって欲しいと思える心があるのも確かだから。



――そして、そう思えるきっかけをくれたのは、彼、なのかな?


ずっと傍に居てくれて。当たり前のことのように優しくしてくれて。いつだって私の隣に居てくれた。



でも、今日という日が過ぎれば彼との別れがすぐ近くにあるということ。もう、彼が隣に居てくれなくなるということ。


……そう考えると、泣きそうになるぐらいに、胸が強く痛んだ。


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